柔道にとって1番大事なものはなんでしょうか?
初心者から有段者まで柔道の上達を志すならやり続ける基礎練習は何でしょうか?
一般的によくいわれるのが「礼儀」、そして「受け身」です。
もちろんこれらは柔道において重要なことだと思います。
しかしより実践的な 基礎練習として「すり足」を考えていきたいと思います。
多くのスポーツで脚部の重要性が強調されます。
脚部の筋力アップを図るために重いバーベルを担いでスクワットをしたりもしますが、最近では特に脚の使い方に注目が集まっています。
少し前までは、大腿(太もも)を太くすれば速く走れるといわれたこともありましたが、現在では、例えば脚でも太ももの付け根(股関節周り)は太くしてもよいが膝周り下腿(ふくらはぎ)は太くしていけないといわれたり、
大腿よりも腸腰筋(お腹の奥にある腰の筋肉)が重要といわれたり、力まずに垂直に着地して地面を押すように走るといい、「地球とケンカするのではなく地球と仲良く走る」と表現されたりもしています。
そして陸上の短距離走や球技で古い日本の武道の動きである「ナンバ走り」が注目されたこともありました。
実は「すり足」の持つ意味や可能性はすごく大きいのかもしれません。
また「すり足」は、器具が要らず、比較的、かんたんに行いやすい練習です。
だからこそ意識されにくいのかもしれませんが、しっかり意識、かつ正しく行うことができれば柔道は飛躍的に上達するかもしれません。
目次
1.すり足
すり足は、柔道をするときに、体を安定させるために、できるだけ畳(地面)から足を離さないよう、つま先が畳(地面)をするように歩くことです。
柔道の基礎練習、基礎技術として一般的なものです。
2.脚を練るように立つ
すり足というと動き方、動いているときのことですが、まずは立ち方から。
1.何も考えずに自然に立ちます
2.背筋を伸ばし背骨を立てます
背骨が地面と垂直になるように鉄の棒を頭頂部から突き刺しいき、お尻の穴を突き出て、地面に垂直に刺さるのをイメージします。
この鉄の棒が背骨であり、体の軸であり、正中線です。
この体軸をつくれるかどうかがカギになります。
基礎練習の中の基礎練習、1番重要なテーマとなります。
ゆっくり時間をかけてチェックし背骨を伸ばしていきましょう。
3.体軸を保ったまま膝の力を抜いて腰を落とします(膝を抜く)
これは例えば、誰かに前から押されても微動だにしないような姿勢です。
同じように後ろから、左から、右から押されても動かないような立ち方です。
4.踵の下に紙を1枚はさむように立ちます
踵は床についているけれど体重は乗せない-そんな状態です。
体重が乗るのは指先から足裏の前半分部分で、足指は床をふわりとつかみます。
これで足首、膝が柔らかく使えます。
人は膝を意識すると股関節でコントロールしようとし、足首を意識すると膝をコントロールし、足指を意識すると足首が動き始めます。
各関節の力を抜くことで、棒状だった脚が曲がって、バネのようになります。
大地に根を張った樹木のような安定感と、水の上をスイスイ泳ぐアメンボウの軽やかさ、稲妻のようなスピード。
一見、相反して矛盾する要素を統合することこそ、上達、達人への道です。
3.足幅(スタンス)
柔道ではすり足で動いて投げ技に入ったり相手の技を受けたりします。
そのとき足幅が大きい、スタンスが広いと安定感が増します。
だから相撲など倒し合いをする競技ではスタンスが広く、また柔道をする人はがに股が多いといわれたりします。
しかしあまりスタンスが大きいと、前後の崩しに弱く、また何より技のスピードが遅くなってしまいます。
逆に狭すぎるスタンスは、技のスピードは増すものの、安定感に欠けてしまいます。
安定感と速さを両立するスタンスは股関節-膝-足首が地面に対して垂直の一直線上にあるスタンス(足幅)です。
特に技に入るときのスタンス幅は広すぎても狭すぎてもいけません。
打ち込みや乱取りなどをすり足で行い、このときスタンスが広すぎないかチェックしましょう。
4.上半身の脱力
例えば、ボールを投げるのは上半身ですが、脚を上げたり踏み込んだりする下半身の力がそのカギとなっています。
また垂直跳びで高く跳ぼうとするとき、上半身を屈め力をためて腕を大きく振って跳び上がろうとします。
このように上半身と下半身は1つの対なる動きと仕事を行っています。
すり足で移動しようとするとき、立てた背骨(体軸)が崩れないに注意します。
そのために必要なのが上半身の脱力です。
腕や肩のが力んだりモーションをつくろうとしないようにします。
上体を脱力することが引き手や釣り手のスピードを生みます。
体軸が真っ直ぐ立って姿勢が崩れないていないか?
上半身が脱力し体重移動はスムーズか?
基礎練習から乱取りまで、上達したいならば、常にこの2つをチェックしつつ、すり足をしましょう。

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