講道館柔道初期、寝技はあまり重視されておらず、技の体系も少なかったようです。
当時、よく古流柔術から挑戦を受けたようですが、寝技に苦しめられたと言われています。
そのため、柔道にも寝技体系が設けられ、抑え込み技7本、絞め技12本、関節技10本等が作られました。
国際試合でも、一時期あまり寝技を使う場面が少なかったように思えますが、最近、日本の女子選手の寝技のレベルが高く、注目されています。
また、2017年のIJFルール改正では、寝技の抑え込みも15秒から10秒で「技あり」となり、寝技の有効度も上がった様です。
こういったルール改正もあり、2020年東京オリンピックを目指す場合でも、柔道の寝技の習得は重要だと思われます。
その寝技の上達のためには、当然技の習得だけではなく、寝技を使いこなす筋トレも必要になってきます。
しかし、柔道の寝技に関する筋トレについて、いままで語られることは少なかったように思われます。
そこで、この章では柔道の寝技上達のための具体的な筋トレに関して、述べていきたいと思います。
1.柔道の寝技のための筋トレ法について
ここでは、あまりこれまで述べられてこなかった、寝技の代表的な筋トレ法をご紹介します。
1)エビ
畳の上に仰向けになり両足を曲げている状態から、右足を蹴りだし、お尻は右を向くようにする。
この時、使っていない左足は胸の前にしっかり引き付ける様にする。
両手は相手を押すようなイメージで、次は左足を蹴って、左右に動作を繰り返し、前進していくようにする。
これは、相手の抑え込みから、逃げるための動作と筋肉を付けるトレーニングである。
2)逆エビ
これも仰向けに寝て、両膝を立てた状態から、腰を振って、左足を大きく上に蹴り上げ、左足が着地したら、今度は右足を腰を振って蹴り上げる。
この時、蹴った足側の腰は、浮き上がっているようにする。
左右繰り返しながら、足方向に前進していく。
これは、相手が上から覆いかぶさろうとした来た時、相手の腰や腹部に足を当てて、入られないようにする防御法の練習にもなる。
3)すり足
相撲でも行われているが、両足で相手を挟み込む力を付け、足腰を強化する伝統的なトレーニング法である。
まず、肩幅よりも広く足を開き、つま先は「ハ」の形になるようにする。
腰を落としたまま、足を擦って前に出ていく。
腰を落とした時、背中を丸めず、膝か前に出ないような形を維持する必要がある。
簡単なトレーニングのようだが、正しくしっかりやると、最初はかなり苦しい。
自然に動けるようになれば、寝技のために必要な筋力はついたことになり、寝技の上達につながるはずである。

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